すみれは水がうまい!

札幌と言えば味噌ラーメンというのは一体いつのころから定着したのだろうか?調べればわかることだろうけどいまでもやはり味噌ラーメンなのだ。
何の話かというと札幌の有名店『すみれ』に行ってきたのだ。
すみれというと脂が大量に浮いたスープの味噌ラーメンが名物である。この店の味噌ラーメンはカップラーメンにもなっているし、お土産用のラーメンもあるくらい人気らしい。

でも食べてみるとわかったのが本当においしいのは『水』なのだということだ。
そう水。w.a.t.e.r。お冷とよばれるただの水がなんともうまいのだ。

今日は羊ヶ丘にある研究所(北海道農業研究センター)で講師の仕事だったのだけども、研究所の方がせっかくだからとすみれまで車で連れて行ってくれたのだ。

すみれは市内からはだいぶ離れたへんぴなところにあった。多分観光客はタクシーでも使わないとたどり着けないんではないだろうか。そんななぜここにというところにあるのだ。まるで野球場の中にある靴磨き屋や避暑地にある墓石屋のようになんだか場違いな感じなのだ。

すみれの味噌ラーメンは、ちょっと普通の味噌ラーメンとは違う。
スープの上の脂の量がはんぱじゃないのだ。

通常、ラーメンは、以下の3層構造になっている。

  1. トッピング層
  2. 脂層
  3. 麺・スープ層

そしてその比率は大体似たようなもので、5:1:30くらいになるんではないだろうか?

でもすみれのはこの3層構造比率が、1:2:5くらいの割合になっているのだ。
わかりやすくいうと脂の層が1cmくらいあり、完全にスープを隠しているのだ。だからこのラーメン、湯気がたっていない。脂層がスープの蒸発を許さないのだ。蒸発をしないため、気化熱によりスープが冷めるのを防いでいて、いつまでたってもあっついラーメンなのである。これが最大の特徴なんだそうだ(研究所の方の受け売りです)。

だから大体、一口目で火傷をする。湯気がでていないものだから、おもいっきりスープを飲んでしまったり、麺をずるずるっといってしまうのだ。
ぼくもやられた・・・注意されていたのに、どうしても目からのインプット情報にだまされてしまった。

で、この大量の脂とスープをどろどろかき混ぜながら、麺にからませて、はふはふいいながら、一気に食らい尽くすのだ。
味はとても濃厚で、うすめるスープをオーダーできるくらいだ。この濃厚さとスープの熱さで最後までおいしく食べることができる。
あちぃ、こいぃ、うまぃーのトリプルEなのだ。休む暇なく一息に平らげるのだ。

そしてみんなで一気に食べ終えて、ささっと店をでた(とても長い行列ができていたため、長居できる雰囲気ではない)。研究所に帰る車の中で研究所の方が言った一言がこれ。
『すみれは、水がうまい。』
脂っこくなって、濃いい味と熱さにやられた口の中に、一気に冷たい水を流し込む・・・快感。みなで大きく同意したのであった。

研究所の方々、お世話になりました。特に熊Eさん、所内をいろいろ見学させていただき、大変楽しかったです。
最後は牛がお見送りしてくれました。初めて知ったのだけども、牛の毛って結構剛毛なんですよ。バリカタなんです。