ポール・ボキュールで結婚式

昨日、9月2日日曜日、高校からの付き合いになる友人の結婚式に招待されて出席をしてきた。
つとむくん、清美さんご結婚おめでとう!

他の写真はこちら。

高校からの付き合いになるので、すでに20年くらいになるのか。
それにしても彼とは妙な付き合いだなーと思ってしまう。

高校からの友人なのに、そもそも高校が別。ぼくが通っていたのは埼玉県立浦和高校。彼の高校は埼玉県立浦和西高校

お隣の高校といっても、歩くと20〜30分くらいかかるんではないかな。

なぜそんな二人が知り合ったのかというと、部活つながりなのである。
彼もぼくも演劇部なのだ。

いまでこそ演劇は社会的、文化的な価値を獲得できているような気がするけれども、あのころの演劇部ときたらとてもとてもこわーいにおいがぷんぷんしていた。そのころの演劇ときたら、寺山修二に代表されるようなアングラでアナーキーでよくわけのわからん連中がやる、新興宗教か、テロリストかというような、なんだか得体のしれないもんだという感じがあった(すくなくともぼくは)。
その反面、夢の遊眠社野田秀樹第三舞台鴻上尚史が小劇団ブームの火付け役としてすでに騒がれ始めているタイミングでもあった。

そんな演劇部での3年間はとても密度の濃い時間であったけれども演劇部の話はまた今度書こうと思う。

今日はその友人との話なのだが、彼の高校と僕の高校の演劇部がなぜか非常に仲がよく、普通に放課後お互いの部室に遊びにいったりしていた。
僕が演劇部に入部したときにも、先輩が西高につれていってくれたのだ。

西高につくとそこは別世界であった。

西高は男女共学なのだ。
学校に入ってすぐの校庭ではサッカー部が部活動をしていた。そこにはまるでTVドラマのように女子マネージャがいるのだ。
あだち充の漫画の世界ではないか。

この光景を見たときに、男子校に入学したことを後悔している僕がいた。

しかしその後、西高の演劇部の部室に入った瞬間、もう少しがんばろうという気になった。

西高=共学
西高の演劇部=共学の演劇部

西高の部室は「女子のにおい」がしたのだ。
浦和高校の部室とは大違いだ。そこには泥だらけのラグビージャージもないし、変な先輩もいない。
なんだか当たり前の高校生活や青春や色恋のにおいがしたのだ。

しかしそんな西高にも、男子演劇部員がいた。
普通、共学の演劇部には男子部員は皆無だ。
普通の男子は、サッカーしたり野球をしたりテニスをする。女子にもてそうな部活にはいるのだ。
文化部に入るようなのはちょっと内向的で気の弱い男子と相場は決まっているのだ。でもそういうやつは演劇なんてしない。人前で「ぶくばくぶくばくみぶくばくあわせてぶくばくむぶくばく」とか言わないのだ!

なのに彼は演劇部にいた。
内向的で気が弱く、どちらかというと化学部が似合いそうなやつなのに(実際に中学校では化学部だったらしい)。

そんな彼との出会いからもうすぐで20年くらいになる。
最近は頻繁に会うことも少なくなったけれども、会えば一瞬でタイムマシーンにのってあのときの部室にワープできる。
夜な夜な語り合った北浦和公園のベンチの硬さや夜の風の冷たさを思い出せる。そんな関係だ。

そんな彼の結婚式だ。
自分のことのようにうれしいイベントだった。

結婚式と披露宴の場所はとんでもないところだった。

レストラン ポール・ボキューズ
三ツ星フランス料理レストランだ。

なかでも
1975年にエリゼ宮にてV.G.E.に捧げたトリュフのスープ
というスープが名物らしい。このスープを飲むために遥々海の向こうからやってくるひともいるとかいないとか。

食事も大変おいしいし、式も披露宴もほほえましく、世界の平和を3日3晩ことこと煮込んで抽出したような幸せエキスであふれていた。

ご結婚おめでとう。末永くお幸せにね!
そしてひさびさにあったみんな楽しいひと時をありがとう〜。また集まりましょう。